見えるもの全てが真実ではないんですよ。
リナリー・・・・・
仮 面
コツン、と音をたてて、彼女の前に立つ。
彼女は嬉しそうに、僕の名前を呼んだ。
「アレン、くん・・・・」
疲れたような笑みを、僕に向けて。
でも、心から安心したような声で―――・・・
「生きていたのね・・・・・・よかった・・・・」
って、言うんです。
彼女にとって、僕はティキに殺されたと思っていたから。
此処に僕がいるのを安心しているんだろう。
だから、その安心しきった顔を歪ませてみたくなった。
「ハジメマシテ。僕は、アレン・ウォーカー・・・ノアであり、貴女の敵です。リナリー・リー」
ほら、泣きそうな顔をしているじゃない。
ほんと、心は弱いんだね、リナリー・・・
地面に力なく座り込んでいる彼女に、にっこりとほほ笑んでみた。
「びっくり、しましたか?」
下を向いたまま何も言ってくれない。
首をかしげて様子を見ていると、小さな声で僕に言った。
「アレン君は、私たちの仲間じゃない、の?」
「えぇ。そうです。」
「あんなに、アクマを必死に壊していたのに?」
「千年公の頼みでしたからね。」
「“アクマは悲しすぎる”って・・・」
あぁ・・・笑える。
リナリーは素直な子だから、なんでも信じるんだろうな・・・・
だから、壊しやすい。
「そんなの、嘘です。ただ、口からでたコトバ。何の意味もありませんよ」
「・・・・・・・・っ」
震えて、震えて、悲しさに負けるんだろうな、きっと。
リナリー
「ティキだって、最初から僕を殺すつもりなんてなかったんです。
ただ、こちらに戻るきっかけを作ってくれただけ。」
ぜひ、覚えておいてください。
人は、嘘に嘘を重ねて生きていくんです。
僕も
あなたも
そして、ラビも
だから
見えるものがすべてではないんですよ
だから、ブックマンだって記録の為にそっちにいるだけ。
いつ、貴女を裏切るかもわからない
いや、裏切るのではない。
もともと、味方ではないんだから
だから、ブックマンが、ラビが、こっちに来るまで甘えればいいですよ
リナリー
END
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あとがき
いつも優しいアレンが一変して鬼畜なアレンへ!!