恥ずかしいけど、嬉しい。

だって祝ってくれたんだ、俺の誕生日を。

でも、こんなに厄介になるなんて…思ってもいなかった。




「綱吉く〜んvV」





……はぁ…





スノーフレークな








「誕生日おめでとう、ツナくん!」
「おめでとうございます、ツナさん!!」




玄関口に立っている京子とハル。

2人は誕生日プレゼントを綱吉に渡した。

自然と頬が緩んでしまう綱吉はプレゼントを受けとる。


何が入ってるんだろう…

そんなことを思いながら、大きな包みを2つ抱えている。





「ありがとう京子ちゃん、ハル」





喜んでもらえたようだ。

安心した表情を浮かべて、2人は綱吉に手をふって帰ってしまった。





「あ、家に上がっていかない?」







2人を引き止める…。



今までの自分だったら、の話だ。

でも今は違う。

綱吉は帰っていく2人の背を見えなくなるまで見てから、家の中へと戻っていった。

そのまま自分の部屋へと足を運んで、ドアを開けると。





「…おや?そのプレゼント、誰からもらったんですか?」






ベッドに座っている骸がいた。

骸は綱吉の手にあるプレゼントを目を向けている。





「京子ちゃんとハルから貰ったんだよ」






プレゼントを部屋の隅に置いて骸の向かい側に腰を下ろした。






「そういう骸こそ、いつ戻ってきたんだよ」







先程まで恭弥を追いかけていて、いなかったのだ。

誕生日プレゼントという名の接吻を綱吉にして、颯爽と去っていった恭弥に怒ったのが理由だ。





「クフフ…今さっき、窓から入らせて頂きましたv」

「…(泥棒ですか、あんたは)。で、ヒバリさんは?」

「全く、逃がしてしまいましたよ。次に会ったら…
って、僕がいない間誰か来たんですか?」







テーブルの上に一本の花。

しかもピンクのカーネーションときた。

骸はため息一つついてその切り花を手に取る。






「えっと…(まさかスパナさんが来たとか言えないし、渡されたとか言えないし…どうしよおぉぉぉ!!)」

「言えないんですか?」

「(黒い黒い!!笑顔が黒い…ι)」







骸の後ろにはサタンが見えた綱吉は、引き攣った笑いになってしまう。

綱吉が一歩下がって、骸が一歩近づく。








「はぁ…これは後で聞くとして。
この飴はなんなんですか?」

「これ?誕生日プレゼントだって。」

「は?この飴一つが?」

「うん。」







レンチを模った飴。これもピンク色。

桃味なのだろう…綱吉は単純にそう考えていた。







「でも、意味深なこと言ってたな…
骸がいる時に食べて…とか」

「僕がいる時に?」








飴なんて独りで食べても別に可笑しくない。

それなのに何故、しかもわざわざ骸がいる時に食べなくてはならないのだろうか。

2人は首を傾げるしかなかった。







「まあ、いいでしょう。折角ですし…その飴食べたらどうですか?」

「え、今?」

「はい。」








骸は飴を袋から出して綱吉の口に押し込んだ。








「んむぅ!!」

「はぁー…なに変な声出してるんですか…」

「骸が無理やり口に入れるからだろ!!」

「では、口移しで与えたほうが良かったですか?」

「普通でいいよ、普通で!!」








ころん、頬に飴を移動させる。

甘い甘いピーチ味が口の中に広がった。







「ん、桃味。」

「へえ、良かったですね」

「……ι
で、骸さ、さっきは何を言いかけたの?」

「?」

「プレゼントだよ。あげた気になれないって言ってたじゃん」

「あぁ…そうですね。……今、言っていいんですか?」

「うぐっ…なんか危険な気がするからやめとく。」

「チッ…超直感ですか?」

「(今舌打ちしなかった?)え、あたりだったりするの?」

「クフフ…まさかぁ〜。
綱吉君を食べようなんて思ってませんよv」

「(思ってたんだ…)」








溜息を零して、呆れた顔で骸から距離を取ろうと立ち上がった







―――はずだった。

ビクン、と体が反応してへたり込んでしまう。







「?…どうしたんですか?」

「え、いや…なんでも……」







立ち上がろうとしても服が肌と擦れて感じてしまう。

なんで?

綱吉は混乱している頭で何とか考えようとするが、少しの動きでも服と擦れ、身体が反応してしまう。

考えなど、巡れるわけがなかった。





「綱吉君、熱でもあるんですか?少し顔が赤いですよ?」





心配になった骸は立ち上がって綱吉の正面に腰をおろした。

熱を測ろうと手をのばして、額に触れた瞬間





「ひゃぁ…っ」





艶のある声が耳に届いた。

思わず骸の手も止まってしまう。


よく見てみれば、顔が赤い他にも息も荒い。

骸は何もしていないし…







「骸ぉ…」







子犬のような目で、しかも潤んだ瞳で骸を見上げる。

この症状に覚えがあった。






「まさか…媚薬?」

「びやく…?」






あの飴がきっとそうなのだろう。

骸はさっき綱吉にあげた飴が媚薬を含んでいたのだろう、と考えた。

それ以外何も口にしていないし、思いつかない。

苦しそうにしている綱吉を抱き上げてベッドに寝かせた。


頬を伝う涙をぬぐい、骸はベッドの端に腰をおろした。






「ちょうどいいですね…」


「?」






骸は口端をあげて





「今、楽にしてあげますからね?……綱吉くん」





嬉しそうな声色で、唇を重ねた。























ミルフィオーレにて、ソファーでくつろいでいる男…白蘭。

彼の傍に立っている青年は書類を片手に白蘭に目を向けた。






「なんで、ピンクのカーネーションなんですか」





それは、青年に準備させたもので。

それも1本だけで、日本に行くと言っていたスパナに渡していたが。

彼が日本に行くのは仕事ではなくただの私情。

白蘭も一緒に日本へ行きたがっていたが、その青年に止められてしまい断念したのだ。

せめて花だけでも!と言って渡したのがピンク色のカーネーションである。






「クスクスッ 正チャン知ってる?その花言葉」






正ちゃん。

そう呼ばれた青年は、溜息をこぼすしかできない。





「…知ってるわけないでしょう」





花言葉なんて興味のある人じゃないとなかなか覚えるものではない。

自分宛に送られてくる花にも、何か意味があって選んでいるのだから、毎回調べているのだ。

カーネーションと言えば、日本でもよく"母の日"に自分の母に日頃の感謝をこめて渡すから知っている。

しかし、それは赤いカーネーションならば。の話だ。

赤のカーネーションの花言葉は"母の愛"なのだが……







「それはね…」
























情事後、骸は綱吉を後ろから抱き締めていた。

もちろん、二人は何も身にまとっていない。

骸の腕の中ですやすやと寝ている綱吉は、気持よさそうな顔で寝ている。

この様子からして媚薬の効果は切れたようだ。





「まったく…プレゼントに媚薬を入れるなんて…」





クフフ…

嬉しそうに笑い、後頭部にキスを落とした。






「…(それにしても)」






テーブルに横たわっている一輪の花…ピンクのカーネーションに目を向けた。

かすかに目を細めて。

ピンクのカーネーションの花言葉

"あなたに熱愛します"






「クフフ…叶わない願い、ですよ?…誰かさん」












綱吉君は、僕のなんですから――…
















後日。



「あの、骸…」

「はい、何ですか?」





いそいそとしている綱吉に首を傾げる骸。

後ろに隠しているものを勢いよく前に差し出して、骸に渡す。





「これは……?」

「えっと…俺なりにも、調べてみたんだ…!」





骸に言われて調べた花言葉。

骸が昨夜、綱吉に言っていた言葉…





『僕こそ、あの花を綱吉君に渡したいですよ…

受け取ってくれますか?』






その返事にと思って、リボーンに聞きながら調べた綱吉。

そして選んだ花は菊。しかもスプレーギク。







「花言葉を、教えていただけませんか?」






骸はその花を受け取り、においをかいだ。

綱吉は顔を真っ赤にして、小さな声で言った。









("あなたを…愛する")(!…綱吉君v)(俺は、骸が好きだよ)






END...
09.02.19


ぐっちゃぐちゃで意味不明な小説になってしまったぁ…orz
ムクツナ前提です。これでも。
タイトルの「スノーフレーク」の花言葉は"純粋"です。
純な心のツナの恋…と思ってください。

今回裏はナシにしました。
希望があればそのうち……