「おい、ウルキオラ…どうしたんだこの2人…ι」
最近顔を合わせれば喧嘩もどきの2人。
お互いの連れが不機嫌になっていることにそろそろ限界を感じていた。
ウルキオラと日番谷がこうやって話している最中でも2人は睨みあっている。
「日番谷様…これには深い訳が………」
ウルキオラからは大きなため息が吐き出された。
「とうしろー遊ぼうぜー」
俺はいつものごとく、市丸の宮に足を運んだ。
昨日も一昨日も、遊ぼうと思ってウルキオラと一緒に市丸の宮に行ったのに、とうしろーの調子が悪くて遊ぶことはできなかった。
途中で会ったグリムジョーと一緒にいるけど…。
今日こそ遊ぼう!そう思っていたのに。
数分待って出てきたのは、なんか調子悪そう……。
シーツを頭からかぶってて、何か疲れたような顔をしてる。
「わりぃ……。腰が痛くて…今日はムリ………。」
「狽ワたかよ!!」
まったく。それじゃあ「今日は」じゃなくて「今日も」だろ?
でも、本当に辛そうだし……。
とうしろーが遊んでくれないのは嫌だけど、
俺のわがままでとうしろーを困らせるのはもっとヤダ。
だから俺はすごくショックだけど、仕方ないから
「わかった。ちゃんと寝とけよー?」
早く良くなってほしいから
お大事に。と付け足して扉を閉めた。
それにしてもなんでここ最近とうしろーは体調が悪いんだろう。
ま、まさか…藍染に何か変なもんを……ってそれはないか。
むしろあの市丸の方がやりかねない。
毎日振り回されているんだ、うん。
あ、そう思い始めたらイライラしてきた。
とうしろーは物事はっきり言う奴だし、何にも言わないってことはそれを許してるんだろうけど…。
「あらー一護ちゃんやないの。
ボクの宮の前で何悩んどるの?」
俺はとうしろーを取られた気分。
というか、こんな糸目のどこがいいんだ?
しかもどこを見てんのかさっぱりわかんねーし、なんか存在がエロい。
犯罪者だな、うん。どうにもショタコンっぽく見えてきたし。
「ほぉーキミがボクんことどう思ったかよぉーーーく分かったわ。」
は?こいつ、どくしんじゅつ使えるのかよ。
人の中を読むなんて、なんか…ぷらいばしーゼロって言うか、それこそ犯罪だよな。
「お前さ、とうしろーのこと本当に好きなのか?」
「……は?何を突然」
「だって、いつもとうしろーはお前のせいで腰痛いって言ってるんだぜ?」
ムッとしているオレに対して、
ぽかん…
としてしまった市丸は、ニヤッとし
「あぁ…それはお子様な一護ちゃんには言えへんなァ」
厭味ったらしく言ってきた。
「ムキー!とうしろーだって子供だ!!お前といたらとうしろーの身体こわれちゃうだろ!!?」
「い、一護!!お前ーそれはちょっと…!!」
慌てている様子でグリムジョーが止めに入るけど、そんなの気にしたこっちゃない!
「お前には任せられない!とうしろーはオレのだ!!」
オレのだー…オレのだーー……
「「「…………」」」
言っちゃった…
もう後戻りはできない!
キッと目を鋭くして市丸を睨んだ。
………けど…
「ほぉーー…」
買rクッ
市丸は笑っているのに……なんか超こえぇぇ!!!ι
ひ、怯むなオレ!!
「あ、一護〜v何してんの?」
バチバチと火花が散っている中、呑気な声が聞こえてきた。
でもオレ達は睨みあったまま。
しかも藍染を無視している。
「何言うてはるのこの子…めっちゃ腹立つわー」
「ちょ、ギン!?一護になんてこと言うんだ!」
「おっさんは黙っとき!!」
「アンタは黙ってて!!」
「!(一護に怒られた…)」
シクシクと両手で顔を覆う藍染がウザイ。
「12/20 ふゆの誕生日。どっちがふゆをより楽しませるか勝負や!!」
「おー、おめェには負けねぇからな!!」
こうして2人の間で戦いが始まった。
「――――というわけでありまして…」
長い長い説明を聞いた日番谷は大きなため息をついた。
まさか自分が腰痛でベッドに寝ている時、そんなことがあったなんて…。
「それであいつらは今日もいがみ合っているのか」
なんだか妙に納得できてしまう。
はぁ…。と2人は同時にため息をついた。
昨日まで日番谷は市丸を引っ張り。
ウルキオラまたはグリムジョーが一護を持ち上げて2人のいがみ合いが終了されていた。
しかし、もうその気も失せているようだ。
「そういえば…一護様からは何を頂いたんですか?」
今年、誕生日だというのに買い物に行こうという誘いが来ていない。
何かしら買い物がある場合はウルキオラを連れていたのだが、今回その様子を見せなかった。
何をあげたのか気になったものの…
「フッ 面白いものだ。」
日番谷は笑みを零すだけで、
何をくれたのかは言ってくれなさそうだ。
それを深く追求する気にもなれず
「おもしろいもの、ですか…(一護様らしい…そんなものを差し上げたのだろうか)」
思考を巡らせた。
想像でしかないが、喜ばせるようなものなのだろう。
日番谷の笑みを見ればそんな気がする。
「では…市丸様からは何を?」
ウルキオラが首を傾げながら聞いた。
ただ、何を貰ったのか聞いただけなのだが…
日番谷は顔を真っ赤にして
「!!………ま、あいつらしいものだ」
目をそらした。
「誕生日おめでとう、ふゆ…。」
愛してる。
日付が今日になった瞬間に言われた言葉。塞がれる唇。
細くて長い指が日番谷の輪郭を撫で、首筋からゆるゆると下がっていく。
「は…ぁ……ん……ッ」
いつもとはなんか違う市丸。
身体をなぞる手が、指が違う
「…んッ……」
吐息が違う
「ふゆ、好きや…」
声に酔う。
まるで媚薬のよう。
「いち……」
潤んだ瞳は市丸を欲情させる。
唇から首筋へ。
そして鎖骨に爪を立てて
声を殺してビクン、跳ね上がった日番谷の身体。
顔を歪める日番谷の表情を見て、市丸はお互いの指をからめ合って、
今日も白い肌にシルシをつけ、そこを舌で優しく嘗めた。
「……ひぅッ…」
絡み合う指に力が入る。
市丸はそれを気にすることもなく日番谷の顔を覗き込んで、微笑んだ。
少しだけあいている唇を舌でゆっくりと舐めあげて、リップ音。
「ボクからのプレゼントや…この続きはまた後で…なv」
一番最初と一番最後。
2つのイチバン。
誰より早く祝いたい。
でも、今日1日に何回も言われる「おめでとう」につぶされないように
――ボクは誰より遅く愛を囁こう。――
思いだしたのか、日番谷は耳まで赤くして恥ずかしそうな雰囲気を漂わせている。
口にしたくない。
しかも顔を赤くしているところから大体のことはウルキオラでも読めた。
いや、ウルキオラでなくてもわかるだろう…。
市丸のこととなると日番谷は表情に出やすい。
「なぁとうしろー!なんでいつも腰が痛ぇんだよ!」
いつの間にか口論になっていた2人。
聞いてくる一護の後ろでは市丸がニヤニヤしていた。
どうせ腰が痛い理由を日番谷に直接聞くようにでも言ったのだろう。
はぁ。溜息一つ零して
「お前も多分…そう遠くないうちにわかるだろ。」
「はぁ!?意味わかんねぇ!!」
ぶぅ、としている一護を市丸がからかい、
お子様呼ばわりする。
ガキのようなやり取りをしている2人を眺めながら
「頑張れよ…………………ウルキオラ」
ウルキオラにしか聞こえない小さな声で呟いた。
まさか言われるとは思わなかったウルキオラは少しばかり目を見開いて
ため息を零しながら小さな声で「はい」と短く返事をした。
「それでなぁ、ふゆ!ボクと一護ちゃんのプレゼント、どっちが嬉しかったんや??」
「もちろんオレだよな!?」
「何言うてんの、ボクに決まってるやろ?」
日番谷に声をかける2人はものすごい気迫だ。
思わず日番谷も一歩後ろに下がってしまうほど。
しかし、それが自分の為だと思うと、顔もにやけてしまう。
ゆるんだ頬で、2人に目線を向けた。
「それはな――― 」
勝利の女神はほほ笑む
おまけ
藍「日番谷君。誕生日おめでとう!」
冬「わりぃな………………………なんだ、これ?」
藍「眼鏡…だけど?」
冬「俺は目悪くねぇ…」
藍「まーまー。コレをかけてギンに上目づかいしてみなさい。萌え…ゴホン!絶対似合うし喜ぶから」グッ
・
・
・
・
冬「おい、市丸…」
市「なんや、ふゆー
…煤I!!!」
冬「似合う、のか?」
市「ふ、ふゆ…その眼鏡どうしたんや?(あかん…鼻血でそうや!)」
冬「んー藍染がくれた。」
市「(おっさん、たまにはイイことするやないの!!)似合ってるで〜♪でも、ボクん以外それしちゃあかんよ?」
冬「?なんでだ?」
市「そない可愛いふゆはボクだけ知ってればええんや」
冬「!!……っ//」
――恥ずかしいヤツ…
END
08.12.20
あとがきという名の言い訳
日番谷さん誕生日おめでとう!
なんというか…おれんじ仕様になりました(笑)本当はsss位になるかと思いましたが…なんとか。
しかも、まさかモドキを書くとは思いもしなかった…いや、これは本当に。
一護のプレゼントは皆様のご想像にお任せさせていただきますv
おまけの方はパッと思いついたので書きました。
変態の藍染と言ったら眼鏡かと思い、プレゼントは眼鏡に決定!
日番谷サンにかけさせたらきっと市丸さんも喜ぶかと…。
最近甘いのに突っ走り始めたというか目覚めたっていうか…。
なので、あのモドキもやめようかと思ったんですか…結局書いてしまった結果に。
誕生日の「イチバン」って言うのも悶々悩んでいたら出てきたので書きましたが…
市丸さんってこんなこというのでしょうか??とか思っています。
意味通じるかドキドキですが。