[藍染と市丸は馬鹿だって言ってた]




































本日もウルキオラの部屋でのんびりと過ごしていく一護。

ベッドの上で横になりながら本を読んでいる。

もちろんウルキオラの部屋に置いてある本は読めないため、簡単な本だ。

一護の溺愛な藍染が絵本を用意したが、1日にして飽き、既に手に取ろうとしていない。








今読んでいるのは辞書のようなものだ。

ついこの前誰の部屋で寝るかなど話をしていたが

彼にとって話に不参加でありながらウルキオラの元で寝るという安全な場所を確保できた。










「うるきおらぁ。・・・・・・遊んできてもいいか??」










本を読むのが疲れたのか、そんなことを言い出した。













「・・・・・・・・(反則ですよ、その笑顔は・・・)」









平常心を装いながらもウルキオラはかなりこらえていた。

足をバタバタとさせながらウルキオラを見る一護は首を斜め45度に傾けている。

あの藍染ならば一発KOどころか襲いかねない。






「・・・・・はい。お気を付けて。」






開いていた本を閉じ、ドアを開ける。

開いた扉を一護が通り、ウルキオラに手を振ってから歩きはじめた。

















「虚夜宮では危険がいっぱいあります。覚えておいてください。」

「はぁい。」






ここ、虚圏にある危険な物、

人に関しての知識を付けるために、

ウルキオラは自作の絵本を一護の為に作っていた。




ウルキオラの膝の上にちょこん、

と座っている一護の前に絵本を広げ、説明を始めた。

はたから見れば、うらやましいと感じかねない風景だ。

特に悔しがるのは藍染という1名だと思うが。







「まずは藍染様です。一護様に花を散らしているおじさんです。

この方は一護様にとってかなりの危険人物ですので、

近づいてきたり、見つけたりしたらすかさず逃げましょう。」



「はぁい」

「何されるかわかりません」





全くだ。







「次は東仙様です。・・・・・不思議な方ですが、害はありませんのでご安心を。

・・・・そして市丸様は以前一護様がキツネと申した方です。日番谷様バカです。

日番谷様のことしか頭にない方ですので、一護様には(多分)害はありません。」



「日番谷?・・・とーしろー?」


「はい。一護様と同じくらいの背丈で一番しっかりとしている方です。



何かあった時は頼ってもいいかもしれません。

その際は市丸様に要注意です。神鎗をいきなり出しかねませんので。」








日番谷は一護にとって安全であるとわかっている為か、

この虚圏に来た元・死神の中ではしっかりしているとウルキオラは確信していたのだ。

流石、というところだろうか。









「次は、我々破面です。

まず、一護様が小さくなられたのはこの男のせいです。

趣味の悪いどっピンクの頭に眼鏡をしています。

滅多に会うことはないと思いますが、一応用心ください。」





ひとつページをめくり、説明を続ける。






「そして、以前一護様も会いました、

グリムジョー・じゃがいも・ジャックですが、正直馬鹿です。

話しをするとバカがうつるので話してはいけません」

























というウルキオラのご指導のもと、思い返しながら白い廊下を歩き続ける。

とその先にはグリムジョー。



一護に気付いたのかグリムジョーは方向転換し、一護の目の前でしゃがんだ。







「オイ。1人で歩いて何処に行く気だ?」

「・・・・」





ウルキオラのご指導の成果なのか、グリムジョーを見るだけ。

何とも忠実なのだろうか。













「オイ、聞いてんのか?」

「ウルキオラにな、ぐりむじょーと

『話しをするとバカがうつるので話してはいけません』って言われたんだ。」











言い方もすっかり元の一護と変わりもなくなってきた。








「(話してんじゃん。・・・・・て、ウルキオラのヤロー・・・あとでコロス!!)

・・・・で?どこに行くんだ?」








少しは大人になったようだ、グリムジョー。

怒りを見せないようにし、一護との会話を進めた。

グリムジョーのずっと後ろからこちらに向かってくる1人の男に気付かずに。







「とーしろーのとこー」










その言葉の瞬間、グリムジョーのずっと後ろの方にいた、

声も聞ける範囲の距離を超えてきた男。







「なんやて!!!???」

「「!!」」









もうお気づきだろう。

日番谷のことになると敏感な男、市丸が瞬歩でグリムジョーの隣についた。








「そらあかん!!一護チャン!!冬はボクのや!!」









こんな小さな子供に対しても大人げの微塵も感じない市丸。

滅多に見せない眼を開き、

一護の肩を押さえてみっともなく「冬はボクのや!!」宣言を繰り返す。

もちろんそれを隣で見ていたグリムジョーが市丸に突っかかる。








「ガキの遊びにみっともなく手ぇ出してんじゃねーよ。」







ギャーギャーと言いあいをし始めた市丸とグリムジョー。

しかし、市丸の手は未だに一護の肩をしっかりと掴んでいた。







(放してくれねーかなぁ・・・・)








そんな思いは届くこともない。

10分くらい言いあいを続けたままの2人は中断になってしまい、

結局市丸の視線は一護に戻った。








「ええか?冬はボクのなん。」

「いい加減にしろ!!」

「(本当に、とーしろー馬鹿だ)・・・・うん、ごめん・・・・・」









最終手段。


一護の目に涙を溜め、泣くふりをしてみた。

これもウルキオラのご指導の賜物(たまもの)。忠実にこなす一護であった。

もちろん、これに焦るものは、居ない筈もなく。








「あわわわ・・・泣かんといて、一護チャンっ・・・・(ボクが藍染はんに殺されるやないの!!)」









そう思った途端のことだ。







「ギン。なに私の一護を泣かせているんだい?」








一瞬にして登場なさった藍染。

素晴らしい事に一護が泣いて3秒でこの場についていた。

きっとどこからかこの様子を見ていたのか、ストーカーをしていたに違いない。

にっこぉ――――りとした笑顔の後ろに、般若が控えている。







(あわわわわわわ・・・・・)






市丸をその場に正座させ、叱りつける藍染。



それを見下すように眺めていたグリムジョーも

藍染に市丸の隣に座るように言われ、結局とばっちり。








(なんで俺まで・・・・)








ガックリとしているグリムジョーと言い訳をしている市丸にガミガミと叱り続ける藍染。

その背後で、足音立てずに逃げていく影があるのにも気付かずに・・・・


















































「ふぅ・・・・。(何とか気付かれずに離れられた。)」









慎重に歩いて来たせいか、いつもより疲れた感があった。

後ろから付いてきてないのを確認し、再び歩き続ける。

キョロキョロとしながら歩いていると、一護とあんまり変わりのない背丈の者が一人歩いているのが見えた。

それが一護が探していた日番谷であり、発見するなり走って後ろから飛び付いた。








「あそぼーぜぇ、とーしろー!」

「!!日番谷隊ちょ・・・・」(そういや、何て呼ばせりゃいいんだ?)








今となっては隊長ではない。

かといって今のように好きに呼ばせたりすれば市丸が黙ってないだろう。










(どーする、俺!!)







































一方、藍染たちは・・・・・



「グリムジョー!!よそ見するんじゃない!」

「・・・・・・」



まだお怒りだった。





「ギン!!日番谷君が一番なのもわかる!

もしこれから先、私の一護を泣かせるようなことがあるならば日番谷君を尸魂界に返すよ!?」


「あぁっ!!そらあかん、藍染はん!!冬なしじゃボクは生きて行けへん!!」


「じゃ、今後泣かせるようなことはしないでくれ!!・・・大丈夫だったかい?私のいち・・・・ご?」








満面の笑みで先程まで一護が立っていた位置を見る。

が、そこには誰もおらず、周りを見回してもあのオレンジ頭は見当たらなかった。



それもそうだろう。一護は藍染が市丸を叱り始めてすぐにその場を去ったのだから。







「!!私の一護がいない!!」

「あかん!!冬の危機やっ!!」






風の如く探し回り、やっと見つけたのは楽しそうに遊ぶ2人の姿。

物陰に隠れ、愛しの者を見ることしかできないストーカー2人。








「一護・・・私と遊んでおくれ・・・」

「冬・・・ボクと遊んだ方が楽しいんに・・・」








((でも今邪魔したら絶対一護(冬)に嫌われる!!))










それだけは嫌だ!!となんとも思考まで同じのストーカーズでした。

只今虚圏最強は2人のお子様v






――――俺はお子様じゃねぇ!!(by日番谷)

















おまけ


冬「なぁ。俺、ここではどの部類に入るんだ?」


市「部類って?」


冬「役職とか・・・今は隊長じゃねーし・・・

(あいつに名前呼びをなんとかしねーとこいつがいじけるからな。

今のうちにちゃんと教育しておけば何とかなるだろう・・・)」←名字呼び捨てもなんかしゃく。


市「んーー・・・
お姫様v


冬「死ね(ウルキオラに相談しておこう・・・)」








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