きっかけは
一枚の写真から
始まってしまった。

「やっぱりクリスマスだけなんて勿体ない…」
「……は?」
市丸の呟きになんともマヌケな声をあげた藍染。
「やっぱり似合うならもっと着るべきや」
目に涙をためながら懐にしまってある写真をだし、
気持ち悪いほどなめるように見続けている市丸は最近変た・・・藍染化しているのは気のせいと思いたい。
変態の藍染は市丸の持つ写真を覗いてみれば、そこにはサンタの格好をして笑っている一護の姿があった。
そう、あの時の写真だった。
「な、な、なんだこのかわいい一護は!!」
「“なんだ”ってクリスマスの時に着てたやないですか。」
「なんだそれは!なんてことだ…見てない!!」
是非着てもらわなければ…!!
ガッツポーズを低い位置でつくり、ひとり輝いていた。
「藍染はん、クリスマスはもうとっくに過ぎましたやろ。
今度は違うんにしません?例えばー…猫耳なんてどうです?(絶対ふゆに似合う!)」
「猫耳……よし、そうと決まればザエルアポロの所へいくぞ!」
「はいな」
「ということで、作りたまえ!!」
「・・・・・・・・・何をですか?」
突然ザエルアポロの宮を訪ねて第一声がこれだった。当然、話の内容がつかめるわけがない。
藍染の隣に立っている市丸は話の流れをザエルアポロに聞かせてからもう一度作るように命令頼んでみた。
「話は大体つかめました。つまり、
(あんたらの勝手な妄想を実現したいが為に僕の研究を邪魔し、しかも自分の仕事を放り出して一護様と日番谷様に迷惑極まりない)
猫耳になる薬を作れ、というわけですね?」
「早く作ってくれたまえ!私が君を十刃から降ろしちゃう前にね☆」
「(キモッ!!!)・・・わ、わかりました。」
アハッ☆ と効果音でもつきそうなほどテンションの高いオジサン(年齢不詳)にうざったい目で見てから研究に戻ったザエルアポロ。
ザエルアポロに急がせて作ってもらった薬を手に、2人は頭を抱えた。
「で、問題はどうやって飲んでもらうか、だ」
「一護チャンなら素直に騙されそうやけど…」
「いや、最近知識がついてきていてね…そうにもいきそうにもないんだ。(邪魔なのもいるしね)」
2人は考え、どうすればいいか、仕事に使う頭を悩ませた。
一護はまだしも日番谷の警戒心も半端ではない。それも一護が小さくなってから尚更だ。
「ギン。日番谷くんはどうするつもりだ?」
「ふゆはボクにかかれば簡単ですわ。」
「……」
「なんですの、その疑うような顔はっ」
「…別に?
まぁ、そんなのいいとして」
藍染と市丸は別々に計画をたてていった。
**数日後**
「い、一護、様……?」
ウルキオラの宮で本日もぐっすりとお休みの可愛い一護の隣で焦っているのはご存じ苦労人ウルキオラだ。
ふと眼が覚めて、一護を起こさないように行動を起こそうとしたものの、そこには昨日までとは違う一護が寝ていたのだ。
「ね、猫耳……?」
思わず固まってしまうウルキオラは、まず落ち着いて昨日までの一護の行動を思い返してみた。
朝起きてから夜眠るまでの行動を思い返してみるが
「(これといって変わったことはなかった…はず)」
「うぅ……ん………」
「っ!!」
もぞもぞと動き、寒いのか温かさを求めてウルキオラの腕に巻き付いた。
(うわ…寝顔が………)
すやすやと眠る一護の髪をそっと撫でて布団を被した。
本当に猫のように爪がしっかりと衣類を通して肌まで食い込んでいる。
しばらく動かずにいれば、一護が掴んでいたところに小さな穴が見え隠れしていく。まるで虫に食われたかのように・・・
(一護様に開けられたなら仕方ない話!!)
きっとこれがグリムジョーによるものならば、宮ひとつ壊すほどの喧嘩になるだろう。
破れてしまった袖を見て溜息はつくものの、ゆっくりと腕から話してひとまず距離を置く。
(なんでこんな姿になったのか不明だが、ひとつ確実にわかることがある。
一護様をこんな姿にしたのは間違いなく藍染様だ!…………ザエルアポロも協力している確率高いな。)
ウルキオラは気持ち良さそうに寝ている一護を確認してから自宮をでた。
その後すぐに一護が目を覚ましたこともしらずに。
バァァン!!!
「藍染様っ。なんなんですか!!一護様のあんな(可愛いらしい)姿は!!」
「ウルキオラ落ち着きなさい。君は良いよ?私の一護と毎晩夜を共にし…」
「誤解を招く言い方はやめてください。」
「ウルキオラには笑顔よく見せるし…」
「それは藍染様が一護様の嫌がることをしているからです。」
「最も!クリスマスの時は女装一護を見れたんだからね!!」
「つまり自分だけ見れなかったという嫉妬ですね??」
「………愛ゆえの行為だよ!ウルキオラ!」
バーン!!!
「藍染ーーー!!!!」
「なんだ、グリムジョー…あ!その腕の中にいるのは(私が愛してやまない可愛い可愛い)一護〜〜〜vvv」
「てめーだな!一護をこんなんにしやがったのは!!
"みゃー"なんかしか言いやがらねーじゃねーか!!」
「一護が"みゃー"しか言わない?
フフフ…最高じゃないか!」
キモい笑顔満載の藍染に拳をつくるグリムジョー。ブチギレ寸前のようだ。
それもそうだろう。こんなアホを前に殺意を覚えない方がどうかしている。
「お前の脳ミソかち割ってやろうか……?」
「やめておけ。…で、藍染様。どのようにして薬を?飲んでいるところは見ていませんが…」
「よくぞ聞いてくれた、ウルキオラ!私は一護の食事に薬をいれたのさっ」
鼻高々というが、決して威張れるものではない。
「みゃー…」
「あ?降りるか?」
グリムジョーは一護を降ろし、自由に歩かせた。
それでもウロチョロとせずにグリムジョーの足もとにいるだけだ。
「ギンは別の方法のようだったがね。」
「ボクはボクにしかできないことをしただけやで。
ふゆもその時が一番無防備やったしv」
いつからいたのか、市丸は前にネコ化している日番谷を抱いて幸せ一杯のようだ。
そんな市丸を気に留めることなく、日番谷は自力で市丸の腕から抜け出して足もとに座った。
日番谷が下りたことに少し残念そうな顔はするが、話しを続けた。
「ふゆに一番隙が多いのがボクとちゅーしている時なんですわ。
意識朦朧としているふゆに薬をもちろん口移しで飲ませたんや。あの時のふゆは可愛いかったわー。まぁ、いつも可愛いんやけどvV」
思い出したのか、ムフフ…とか笑いながら鼻血を垂らしていた。
市丸の足もとにいた猫の日番谷は、頭上から落ちてくる赤いものに驚き、その場を走って逃げた。
「あ、ふゆー!!」
呼ばれて走るのをやめて後ろを向く日番谷だが、鼻血を垂らしながら追いかけてくる市丸に青ざめ、再び走り出し速度を上げた。
「うわ、キタネー!」
「グリムジョーの言う通りだよ、ギン。その汚らしい鼻血を吹きなさい。」
(お前もな!)
藍染も猫になっている一護を見て鼻血を垂らしていた。
「にゃー!!!」
「みゃっ!!!」
逃げ回る先に行たのは一護猫だ。
気がついた一護猫は日番谷猫の後ろ、市丸を視界に入れると直ぐさま走り出した。
もちろん、市丸から逃げるように…
「(これは一護を助けないと!)一護!私の胸に飛び掛かっておいで!!」
これはチャンスと考えたのか、藍染は両手を広げて一護の走る先で構えた。
が、もちろんそう簡単に向かってくることはなく、一護はウルキオラの所に飛び付いた。
「一護様…大丈夫ですか?」
震える一護の背中を撫でた。
そして日番谷は…
「うおっ!日番谷!!」
グリムジョーに飛び付いていた。
「今度はこっちか…。」
「にゃー…」
ズキュン
不安げな表情で見つめてくる大きな目。
癖になりそうな可愛いさだ。
「ふ、ふゆー…
ごめんな、ボクふゆが可愛すぎてちょお平常心失ってもーた。
もう鼻血ついてへんし、そんな頭の悪そうな水色ヤンキーから離れて、ボクんとこおいで」
市丸の方をむき、鼻血も付いていないいつもの市丸だと認識したのか、直ぐさま飛び付いた。
その光景を見ていた藍染は一護の方を向き、市丸と同じように両手を広げて
「一護、おいで」といってみた。
「っ!!」
恐る恐る藍染の方をみるが、ウルキオラに抱き着く力をより一層高めてしまった。
藍染はなんとかして腕の中に一護を入れたいが為に、ウルキオラから一護を引き剥がした。
キシャー!!
ーーーっ!!
一護は藍染の頬を引っ掻いてウルキオラの腕の中に戻っていった。
「ギャーー!一護が引っ掻いたーー!!」
地面に顔面を押さえながら転げまわる藍染に全員がどん引き。
結局、いつものようにウルキオラと共にその場を去っていった猫な一護。
今回はウルキオラの隣にグリムジョーが並んでいたのが、破面の噂となっていた。
〜おまけ〜
市「不本意やけど、ふゆ預かってくれへん?」
藍「ウルキオラ、グリムジョー。
2人…いや、2匹の面倒を見てほしい。」
市「ふゆがかわええからって手ー出したら射殺すで。」
藍「同じく。一護に手を出してみろ!消しちゃうから!!」
ウル「(嫌われてるくせに…)はい。」
2人寂しく退場
ウル「……はぁ。グリムジョー。
ものすごく不安だが、俺が戻ってくるまで一護様と日番谷様を見ていろ。」
グリ「オイ、なんだその不安って!」
ウル「いいな、少しでも泣かせるような事をさせてみろ。
俺がお前を―――――殺す。」
グリ「(言い逃げかよ。)……チッ」
チラリ…
一「みゃー」
冬「にゃー」
グリ「(可愛いじゃねーかコンチキショー!!!!)」
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ネコの話は前半と後半に分かれてまして・・・だからと言って話が続いているわけではありませんけど・・・
なんだか人気があるようでうれしいですvv